元謀土林
〜鉄道の旅〜


谷を越え、赤い川を越え、トンネルをいくつもくぐり、山岳地帯をゆく。
ゆっくり走る列車のなかは、赤ら顔のおじさんやおばさん、あるいは帰省する学生さんで賑やかだ。
しかし駅をいくつも越えるうちに、客がどんどんと減り、残った客も居眠りをはじめ、不思議な静けさが訪れる。
ガタン…ゴトン……。
眠気を誘う列車の音に、いつしか私も居眠りをしていた。

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